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マイルス・デイビス 「オン・ザ・コーナー」

マイルス・デイビス 「オン・ザ・コーナー」_a0052854_13335353.jpg洋服と音楽のブログと称しておきながら今まで音ネタはまったく紹介していなかったので今日はまず、手始めに洋服との2本立てでスタートしようかな、と思いまして、今回こちらのアナログレコードを取り上げてみました。手始めにと言いながら薦めるアルバムですが、日本国民1億3千万人のうち1億2千999万人の人には理解不能を通り越して気持ち悪い音学だと断言します。マイルス・デイビスに関してはジャズの世界では超有名な人ですから名前くらいは知っている人もいると思いますが、日本人の多くの人がイメージしているジャズだと思って聴くとエライ目にあいます。それどころかこのブログを見て買ったりしてしまうと薦めたこっちがあやうくキチガイ扱いされてしまう可能性大です。だから、買わないでください!だからといって、このアルバムが駄作なのかというとまるっきり逆で、長いマイルスのキャリアの中でも名作にあげられるアルバムなんです。一般にこの頃のマイルスはそれまでのアコースティックなバンド編成を一変、各楽器を電気化、いわゆるエレクトリック・マイルスと呼ばれる時代に突入していまして、1970年以降の刺激的なジャズシーン(その後のフュージョンやジャズファンク、アシッドジャズ)の一歩も二歩も先をひた走りしていたわけです。だからといって何度も言いますがけして買ってはいけません。マイルス的なファンクビートを取り入れてはいますが、間違っても踊れるような音楽ではありませんし、ましてや気取って聴けるジャズでもありません。でも、僕はこのアルバムはものすごく好きです。愛聴しています。昨今のクラブシーンでもネタとして多くのDJからも支持されているようです。‘72年発表ですが、21世紀の今聴いてもまったく古くさくなく、逆に当時のマイルスの思考を考えると怖くなるくらいの内容です。ただ、こんな僕もやっと意味がわかったのは最近なんですよね。買ってからはもう5年以上経ちますが。他にもマイルスでオススメのアルバムは多数ありますが全部これ以降のエレクトリック・マイルス時代のモノなので、また機会があれば紹介します。最後に。興味がある方は、店の方まで来ていただくと聴いていただけますのでくれぐれも、先走って買ったりはしないでください。ホントに気持ち悪いですから。

マイルス・デイビス 「オン・ザ・コーナー」 ’72年発表
by beatnikshop | 2005-11-02 14:09 | MUSIC