人気ブログランキング | 話題のタグを見る

フランク・ザッパ的ジャズアプローチの名盤

フランク・ザッパ的ジャズアプローチの名盤_a0052854_11194870.jpg名盤と言いきっていますが、このフランク・ザッパの数多い作品の中でも聴く人の好みによって意見は分かれると思いますので、あくまでも個人の意見と思ってください。それほどこの人はアルバム数が多く、作品ごとにいろんなアプローチをみせており、バンド「マザーズ・オブ・インヴェンション」としてのアルバムのいくつかを名盤とされることが多いでのす。しかし、そんな多いアルバムの中でも個人的にとても大好きなアルバムがこの69年発売のソロ名義の本作です。もともとロックサイドからジャズやワールドミュージックへのアプローチはこれ以前のアルバムでもやっていたのですが、ココにきて本格的に直球でジャズ・ロックに挑んだようで、当時音楽シーンで最先端であったクロスオーバー(のちにフュージョンなんて言われます)の名盤なんではないかと思いますね。また、キングクリムゾンやイエスなどのプログレッシブロックの先を行っていた感もあります。ザッパのようなジャンルにとらわれず、実験的な音楽を試みるアーティストはすごく好きで、自分のバンドで曲を作ったりするときに参考にしています。まぁ、もともとジャンルで縛られた考え方があまり好きではないので(音楽にしても洋服にしても)、こういった多彩な音楽性を持ったミュージシャンはカッコイイと思ってしまいます。内容も今から40年近くも前とは思えないほど楽曲も古臭くなく、クールでカッコイイんですよね。特に2曲目の本作唯一のヴォーカル入りの曲ではキャプテン・ビーフハートがハープと歌を披露しており、10分近い演奏の後半ではヴォーカリストとして有名なザッパが一流のギタリストだということが証明されています。僕が嫌いなジャズおっさんの凝り固まった4ビート至上主義の頭ではとうてい理解できない音楽だとは思いますが、逆に今のミクスチャーカルチャーの中で育った若い人たちの耳には新鮮に聞こえるかも知れません。ココから興味を持って、ザッパのほかの作品を掘り下げていっても面白いとおもいますよ。ちなみに息子もミュージシャンで活躍しています。本人はすでに癌でこの世を去っています。しかし、残されたアルバムはこれからも名盤として語り継がれていくべきモノがおおいですね。

フランク・ザッパ 「ホット・ラッツ」
by beatnikshop | 2005-11-21 11:19 | MUSIC